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未定

第8章 答え

「……そ、それからは毎日…」


響は肩を震わしながら続ける。


「でも、もともとは俺の…ミス…
だから…もう帰る場所もなかったから…」

「響…」


俺が声をかけるとおどおどした目でこちらを見た。


「なら、この金は?
必要なんだろ?」

「借金はもうなくなって…
本当はもっと早くに謝らないとって…思ってたけど…でも、俺…」

「なに?」

「怖かった…
俺、借金返すのにやってた仕事の現場でたまたま知り合った人に救われて…
その人が…」


そこまで言うと俺から目をそらした。

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