I promise you ~.:*この想い、永遠に.:*
第8章 二人の間で
「亜子は………
俺が初めて亜子のために作った目玉焼きを“美味しくない”と言いました…
俺がまだ、亜子が半熟が好きだって知らずに
完熟にしちゃったから…」
そんなこと…あったっけ…?
「親父が作ったものは美味しい美味しいって食べるのに
俺の作ったものは不味いとか、残したりとか…
それが悔しかったんですよね
亜子に美味しいって笑って欲しくて
俺は………そのためだけに
頑張ってきたようなものです
亜子がしょっぱいって言えば薄味にするし
甘いって言えば、甘さを控えた…
俺の料理の基準は…
亜子なんです」
………拓ちゃん…
「将来、俺がここを継いだら…
亜子の好きなものばかり作ってしまうかもしれません。
でも、俺は………
それで幸せなんです」
………私は…
溢れてくる涙を堪えていた。
素直に嬉しい気持ち
拓ちゃんが私をどんなに想ってくれていたのか
そして---
何も言わずに拓ちゃんから逃げ出した
あの日への後悔。