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I promise you ~.:*この想い、永遠に.:*

第1章 遠い記憶~亜子編~




「拓……ちゃん……?」



今の拓ちゃんの私を見る目……初めて見た…。



「亜子ちゃんっ、何ぼぉ~っとしてんの?

早く追いかけなさいっ!」


「で、でも…」



「つべこべ言わないでほらほらっ!」



里美姉さんは私の背中を押して強引に廊下へと出した。


その先には拓ちゃんの後ろ姿が見える。




拓ちゃんの後ろ姿は何だか怒っているようで…


だけど、寂しそうで


私は…拓ちゃんに向かって駆け出していた。











「拓ちゃんっ!」








聞こえる距離なのに振り向いてもくれない。


追い付いた拓ちゃんの腕をグイッと掴むと、ようやく止まってくれた。



「拓ちゃん……?」




そして……




拓ちゃんはゆっくりと私の方を向いて見下ろすと





「何?その格好…」



………?




初めて聞く低い声だった…。





「似合わないんだけど…」




……!!




「似合わ…ない?」





「…誰かに可愛いって言われたのか?」




……。





「亜子……嬉しそうだったもんな…」








……どうしてこんなに冷たいの?



……どうしてなの?




「拓ちゃん、なんか怒ってるの?

私、拓ちゃんを怒らせるようなことした?」





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