テキストサイズ

I promise you ~.:*この想い、永遠に.:*

第2章 遠い記憶~拓編~



亜子は俺優先に写真を撮ってくれるどころか…


ほとんど俺にカメラを向けなかった。



だから…


試食会で初めて正面からカメラを向けてくれた時


本当に嬉しかったんだ…。



俺が携わった料理を美味しい美味しいと食べてくれて


写真に収めてくれて


亜子のこんなに幸せそうな顔を見れるなら


俺は、頑張ろう…



そう思ったんだ。









それなのに---




亜子はどんどん写真に夢中になって


翔太と翼と一緒に居ることが多くなって


俺は一人で頑張ってるのに…と思うようになっていった…。













忙しい合間をぬって、亜子の家の庭でバーベキューをした夜のこと。


すっごく久し振りに亜子の部屋へと上がった。





亜子は真っ先に、自分が撮った写真を見せてくる。





「これは、体育祭の時の。

拓ちゃん、ここに写ってるのわかる?」



「は?これ、本当に俺か?

小さすぎてわかんねーよ」



俺がまともに写ってる写真は、試食会の時のたった1枚だけ。


それに比べて翔太や翼の写真が沢山あるのは何故だ?






「なんか……奴らの写真多いね?」


「そうかな?

あの人達、撮るのも好きだけど撮られるのも好きみたい」




……聞きたいのはそういうことじゃない。










ストーリーメニュー

TOPTOPへ