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I promise you ~.:*この想い、永遠に.:*

第2章 遠い記憶~拓編~




あんな光景見たくなかった…。





あんなに可愛い亜子を


誰にも見せたくなかった…。









その場から立ち去った俺を、亜子は追いかけてきた。




心を落ち着かせることがどうしてもできなくて


できれば追いかけてきて欲しくなかったのに


走る気力もない俺に、亜子はすぐに追い付いた。







「何?その格好…」



俺は……まだガキだったんだ…。





「似合わないんだけど…」




本当はすっげー似合ってるし可愛いって言いたかったけど…





「似合わ…ない?」





「…誰かに可愛いって言われたのか?」




嫉妬が勝ってしまう。





「亜子……嬉しそうだったもんな…」







「拓ちゃん、なんか怒ってるの?

私、拓ちゃんを怒らせるようなことした?」





自覚が無いのがまたムカついたんだ…。




「……別に…」



「別にって…」




「別にただ、亜子は……


亜子は、男みたいなんだからスカートも化粧も似合わないっつってんの!」



止められなかった…。





「つ、翼と翔太は…

可愛いって言ってくれたもんね~」






……こんなに亜子に腹が立ったのは



初めてだった。







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