I promise you ~.:*この想い、永遠に.:*
第1章 遠い記憶~亜子編~
北海道の大自然の中で
私達はのびのびと育っていった。
拓ちゃんのご両親はペンションを経営していて
特に夏は都会から沢山の旅行客が訪れる。
自家農園で育てた新鮮な野菜を使った料理も
雑誌に取り上げられる程の大人気だ。
私の父は普通のサラリーマンで、母は専業主婦。
小さな畑でお母さんが家族で食べる分だけの野菜を育てている。
お父さんの趣味は日曜大工で、広い庭にはセンス良く手作りのテーブルや椅子たちが並んでいた。
この庭で、時々藍星家と焼き肉をしたり
花火をすることもあった。
拓ちゃんも私も一人っ子で、友達の家が離れていることもあり
毎日のように蛙を捕まえたり
虫採りをしたり、基地を作ったりして
いつも二人で泥だらけになって遊んでいた。
拓ちゃんと一緒に居ると、他に友達なんかいらないと思ってしまいそうなくらい
すっごくすっごく楽しくて
私は……
拓ちゃんのことが大好きだった。
髪もショートだし、肌も焼けてるし
ちっとも女の子らしいとこなんかないけど
拓ちゃんはこんな私が好きなんだと
そう思っていた…。