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真夏のサンタクロース

第2章 サラリーマンとサンタクロース

雅「ていうか今時暖炉があるなんて珍しいですね」

和「あー、大家さんが古風なもの好きでわざわざ作ったんだって」

雅「え、大家さん大家さんじゃないんですか」

和「ややこしい言い方だな。ちがうよ。俺はただ部屋借りてるだけ」

..ん?なんで俺が質問されてんだ?

和「って俺のこたあどうでもいいんだよ!お前話!」

雅「あっ、すいませんつい 笑」

「僕の名前は雅紀。苗字はありません。31歳サンタクロースです。あ、あっちの世界では若いほうなんですよ?
俺ずっと見習いでプレゼントを届けるのは許されなかったんです。でもやっと許しがもらえて去年のクリサマス日本にやってきました。でも俺ヘマこいちゃって先代すごい怒っちゃって二度と帰ってくんなって追い出されてしまいました。もう夏ですよ?今更放り出されても、ねえ?」

大体わかったけど..なんだこのただの家族喧嘩は!

和「つまり追い出されて彷徨ってたら俺んちの煙突から落ちて灰だらけになっちゃったってこと?」

雅「そうなんです! 」

和「...分かったしんじる」

雅「え、信じてくれるんですか?」

簡単な説明だけどこいつはこいつでいろいろあったわけで普通俺だって信じないけどこいつは嘘つかない人間だと思うんだよね。
こんな奴が詐欺引っ掛かんのかな 笑

和「信じるよ。てかお前いくとこないの?」

雅「はい..。どっか適当に外で寝ます!風呂ありがとうございました!じゃあ!」

洗ってあげた赤い服を着て大荷物で玄関に向かおうとしている君

和「ま、まてよ !行くとこないならここでっ..」

雅「いいんですか?こんな誰かもわかんないやつおいてもらって」

和「あーもういいっていってんだからいいじゃん」

雅「..ありがとう!」

雅紀は泣きそうな顔をしながらも笑みを浮かべて元気に返事をしてくれた

俺も心底バカだよなぁ

金もねえのに受け入れちゃって
冷房替なきゃなのに

和「親父さんが許してけれたらちゃんとかえるんだぞ?」

雅「はい!」

たのしくなりそう..かな?
親父さんが許してくれるまでだからそう長くはないだろう
それまでの間に仲良くなれるといいななんて淡い気持ちを抱いていた
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