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小春食堂【ARS】

第30章 幸せ宅配便【雅紀】

「でも、みっちゃん大阪に住んでるから…。今度俺が向こうに会いに行くんだ。どこに遊びに行こうかなー。」

店内を見渡すと、壁に一枚の絵が掛けてある。

鉛筆で描かれた和服の女性のスケッチ。

「小春ちゃん、この絵、ずっと飾ってあるけど、有名な画家の絵なの?」

小春ちゃんは、首をかしげて言った。

「ううん、そんなんやないよ。京都にいるときにもらったんや。気に入ってるから飾ってるだけ。」

俺は、しばらくその絵を眺めていた。

「京都に行くのもいいな。京都って、舞妓さんのコスプレできる店があるんでしょ。」

俺は、肉巻きをもぐもぐ食べながら考えた。
みっちゃんの舞妓姿、かわいいだろな…。

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