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小春食堂【ARS】

第5章 俺がブロガーになった訳【翔】

カフェの店主の条件とはこうだ。

ミニコミ誌にそのカフェのメニューを紹介するコーナーを作り、毎月連載する。
そのコーナーに、俺がレポーターとして取材し食べているところの写真を載せる…、というものだ。


実際、この連載は評判がよく、カフェの客足は伸びた。
イケメンの俺がもぐもぐと口いっぱいにカフェのメニューを頬張ってるキメ顔の自撮り写真が受けたようだ。

俺は、大学や街で声をかけられることが多くなった。
「ミニコミ誌見てますよ。」
そのひとことが、心底嬉しかった。


毎月、俺は取材のために営業終了後のカフェを訪れた。
店主は、何かと俺の手を握ってきたり、肩を抱いたりしてきたが、大切な広告主だから、我慢した。


数回目の取材の時、事件は起こった。

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