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小春食堂【ARS】

第5章 俺がブロガーになった訳【翔】

梅雨のある日、いつものように、俺はカフェに取材に行った。

店内には、店主と俺だけ。
アルバイトの店員はもう帰ったようだ。

夏限定メニューの、トロピカルフルーツ満載のパフェの取材だ。
俺は、フルーツとアイスを大きく口をあけて頬張る。
口のまわりについたクリームもそのままに、このパフェのおいしさが伝わるように自撮りする。


「あ~、美味しかったです。ごちそうさまでした。」

俺が完食し撮影を終えると、店主はソファの俺の隣に座った。

「翔くん、いつもいい食べっぷりね。」

じりじりと、俺の方ににじり寄ってくる。

「クリームついてる…」

店主は、そう言って、俺の口に付いてるクリームを舐めとった。

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