Honey star
第1章 #1 流れ星
翌日――。
みんながすがすがしい目覚めの中、千種だけ悶々とした朝を迎えた。
「あれ?柏森さんどうしたの?目の下クマできてるけど」
まさか星崎が挑発してきましたなんて言えない。
「あ、ああ…昨日はなかなか眠れなくて」
「ひょっとしてスマホ弄ってたとか」
適当にごまかすと、始発列車の運転士がにやにやしながら千種を弄り始める。
軽く背伸びして制服に着替えてから先に出る。
しばらくして鳴海が追いかける。
「柏森さん」
鳴海の呼びかけに返事すらしない。
(ひょっとして昨夜のこと怒ってんのかな)
不安にかられながらもう一度名前を呼ぶ。
「…?ああ、星崎さんか。どうした?」
ようやく気付いて千種は振り向く。
「柏森さん…昨夜のこと…」
申し訳なさそうにうつむくと、頭をポンと叩いた。
「気にしてなんかいないよ」ということなんだろうか。
視線を千種の方に戻すと右手を振ってホームの方に消えた。
叩かれた頭を押さえながら鳴海は何だか自分の方が千種のことを好きになってるんじゃないかと感じていた。
みんながすがすがしい目覚めの中、千種だけ悶々とした朝を迎えた。
「あれ?柏森さんどうしたの?目の下クマできてるけど」
まさか星崎が挑発してきましたなんて言えない。
「あ、ああ…昨日はなかなか眠れなくて」
「ひょっとしてスマホ弄ってたとか」
適当にごまかすと、始発列車の運転士がにやにやしながら千種を弄り始める。
軽く背伸びして制服に着替えてから先に出る。
しばらくして鳴海が追いかける。
「柏森さん」
鳴海の呼びかけに返事すらしない。
(ひょっとして昨夜のこと怒ってんのかな)
不安にかられながらもう一度名前を呼ぶ。
「…?ああ、星崎さんか。どうした?」
ようやく気付いて千種は振り向く。
「柏森さん…昨夜のこと…」
申し訳なさそうにうつむくと、頭をポンと叩いた。
「気にしてなんかいないよ」ということなんだろうか。
視線を千種の方に戻すと右手を振ってホームの方に消えた。
叩かれた頭を押さえながら鳴海は何だか自分の方が千種のことを好きになってるんじゃないかと感じていた。