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Honey star

第4章 #4 7月の長い夜

千種の部屋はシンプルな感じになっていて、ごちゃごちゃしている感じがしない。


「そこに座っててタオル持って来る」


タオルを渡されて少し安心したのか鳴海はため息をついた。


「さっき、電話があって星崎のこと心配してたぞ」


コーヒーが苦手な鳴海のために牛乳たっぷり入れたカフェオレの入ったマグカップを渡す。


それを一口飲んでからぽつりと話す。


「あのね、一宮さんに裏切られた」


穂積が以前警告したにも関わらず鳴海は一宮由多加に信頼していた。

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