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Honey star

第4章 #4 7月の長い夜

その結果があの出来事。


うつむいていると涙が出てきた。


何も言わずに千種がそっと寄り添って鳴海の頭を撫でる。


日頃ケンカばかりしていたのに、どうして千種の優しさに気づけなかったのだろうか。

涙をふいても溢れてくる。


辛い思いに遭ったことを察した千種は鳴海を黙って自分の腕の中に引き寄せる。


「泣きたいだけ泣け」

その言葉が鳴海にとってうれしかった。

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