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【S】―エス―01

第14章 闇を照らす光

 予想だにしていなかった言葉に茜は一瞬目を丸くしたが、すぐさまにわかに頬を染め、小首を傾げてふわりと笑う。


 そして一言。


「ありがとう」


 温かな蝋燭の灯かりの中で、茜は微笑と共に決意する。


 もしあの刑事、新田 香緒里の言ったとおり、本当に闇を照らせるのが自分だけなら、たとえこの先何があっても彼の光になろうと。




 

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