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少女グレイスと森の魔女

第3章 来訪者

12『過ち』


「わっははは
やっぱりな、そうだと思ったよ。
それが賢明だ」


「ご機嫌よう」

グレイスは再び足早に歩いて通り過ぎてゆく。




……



「いまの娘、名はなんという?」


「あっしも最近こっちに来たばかりでね。名前までは知らねぇが、すぐそこの家の娘でさあ」







あのお婆さんはもしかしたら…

グレイスの胸はドキドキと鳴り響いて次々と不安を招き寄せていた。




ドスン!

「あっ…!?」


下を向いて歩いていたグレイスは、脇道の角から人が出てきたのがわからなかった。


ぶつかった拍子に倒れ込むグレイス


「おっとと…
君、大丈夫かね?」



「痛た…
ご、ごめんなさい…
…!?」


グレイスはめくれ上がったスカートを急いで直した。

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