少女グレイスと森の魔女
第3章 来訪者
18『思惑』
……
母は宝石をさし出すが、老婆は黙ったまま受け取ろうとはしない。
母は困ったように控えめに笑顔をつくる。
「あ、あの…
また日を改めてお詫びに伺いますので、今日のところはこちらを受け取って下さいな」
老婆はやっと手を出して宝石を受け取った。
「お詫び?
ふん、そんなの必要ないよ。本当はそんなに大切な物なら人目につかぬようにしまっておけとでも思ってるんだろう?」
「い…!?
いいえ、そんな
とんでもない。娘も深く反省しておりますわ」
「それならば何かご馳走にでもなろうかね?あたしゃ歩いて疲れたんだよ」
ここで母はピンと何かを察した。
「そういうことならどうぞ、うちにいらしてくださいな」
コン、コン
良かった、母さんが帰ってきたんだわ
これでもう安心よ
グレイスはドアを開けた。
すると、母に続いて老婆が入ってきた。
驚くグレイス。
「えっ!?…ええっ?」
「いっひひひ
また来たよ、お嬢ちゃん」
……
母は宝石をさし出すが、老婆は黙ったまま受け取ろうとはしない。
母は困ったように控えめに笑顔をつくる。
「あ、あの…
また日を改めてお詫びに伺いますので、今日のところはこちらを受け取って下さいな」
老婆はやっと手を出して宝石を受け取った。
「お詫び?
ふん、そんなの必要ないよ。本当はそんなに大切な物なら人目につかぬようにしまっておけとでも思ってるんだろう?」
「い…!?
いいえ、そんな
とんでもない。娘も深く反省しておりますわ」
「それならば何かご馳走にでもなろうかね?あたしゃ歩いて疲れたんだよ」
ここで母はピンと何かを察した。
「そういうことならどうぞ、うちにいらしてくださいな」
コン、コン
良かった、母さんが帰ってきたんだわ
これでもう安心よ
グレイスはドアを開けた。
すると、母に続いて老婆が入ってきた。
驚くグレイス。
「えっ!?…ええっ?」
「いっひひひ
また来たよ、お嬢ちゃん」