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少女グレイスと森の魔女

第3章 来訪者

19『来客』


「ど、どうして?母さん
母さんたら!」


「静かにおしよ、お客さんの前だよ」


お客さんって…
母さんは魔法にかけられてしまったのかしら!?



グレイスは目の前が真っ暗になった。

ああ…神様
私は食べられてしまうのですか?私はきっと美味しくないと思うのです…




「さあ、お婆さんおかけになって」


「うむ」
老婆はゆっくりと椅子に腰掛けた。



長いようで、短い人生だったわ…



「グレイス、突っ立ってないで手伝っておくれ。こっちだよ」



あれ?いつもの母さんだ…






母とグレイスは老婆をもてなす準備を始めた。


グレイスは老婆のことが気になって何度も振り返り、そのたびに母に「こら」と注意される。

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