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少女グレイスと森の魔女

第4章 森の秘密

26『別れ』


グレイスは老婆に疑問を投げかけた。

「でも、本当に森の中で何人も行方不明になっているのかしら?」


「そういうんだから恐らくはね。
森に迷い込んだのか、あるいは…」


「…あるいは?」



老婆が先に足を止め、続いてグレイス、と二人は立ち止まった。



「見送りはここまででいいよ。
次に会うのは…いつになるかねぇ?
あんたがうちに来るのを楽しみにしているよ、グレイス」


「ええ、私も楽しみにしています。森のことを色々と教えてね、お婆さん」


「ああ、まかせな。それじゃあね、気をつけて帰るんだよ」


「お婆さんも
ごきげんよう」

グレイスは落ち着いた口調でそう言うと、手を振りながら来た道を戻って行った。







「…ああ!

お婆さんのお家って…どこ?」

グレイスが振り返った時、そこに老婆の姿はもうなかった。

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