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少女グレイスと森の魔女

第7章 夜の森のとばり

47『町を駆ける明かり』


雲はめまぐるしく速く流れて雨を降らせていた。



グレイスは手紙の内容全てを読んではいなかった。
他に書いてあることなど知らずに先を急いでいた。

グレイスはフクロウを追っていけば老婆に会えると思った。











「ん?こんな遅くに誰だ?
嵐がくるというのに…」

裕福な家の窓から外を眺めている男がそう言った。


「あの背丈格好だとクレアぐらいの女の子じゃないか!まさか、クレアが…!?
いや、クレアである筈がない。我が家を素通りするなどと。
すると、いったい誰だ…?」



男の動きが一瞬ピタリと止まった。




「まさかグレイス、君なのか?」



男は急いで窓に張り付いてその動きを見張った。


「あのまま進むとしたら向かう先は、もしや…」

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