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経済財政愚問放談 その1

第5章 「談合」と「価格カルテル」

「談合」とは何か?

例えば、国や自治体から発注される公共工事や納入品を、入札に参加した各社が連絡を取り合い、落札する業者や落札金額を事前に決めておく事です

管制談合の場合は、これらの行為の旗持ち役を、官僚や役人が行う行為ですね

これら「談合」は、報道機関のプロパガンダ的攻撃で、ことごとく悪い行為にされてしまいましたが、果たして本当に悪い行為でしょうか?

管制談合の場合は、役人や官僚の袖の下代金も落札学に含まれかねないので、税金の無駄遣いと言われても致し方無い場合も有りますが、民間の談合が一概に悪だとは言い切れないと思います

談合の本当の狙いは、価格的に利益が確定できる落札額にする為と、落札業者を持ち回りにする事により過度な企業間競争を避け、無用な倒産を回避する役割が有りました

談合が槍玉に挙がっていた当時は、「税金の無駄がー!!」「不当に高い落札額がー!!」と散々に酷評されましたが、実際の談合の殆どは、不当に高い落札額に設定される事は有りませんでした

そんな事をすれば、次回から入札業者から外される可能性が有るからです

もし、不当に高い落札額に成った場合、管制談合の可能性が高いです・・・袖の下が入りますから・・・

実際、談合を潰され、適正な落札額に設定できなくなった入札業者は、赤字で納入したり工事をしたりしていた時期も有りました

今後も取引を続ける為には、有る程度泥を被った訳です

他の入札で取り返せるかも知れませんから

しかし、東日本大震災の復興事業の競争入札で、ついに入札不調が起きてしまいました・・・

とても、政府や自治体が出した工事費用や納入額ではやってられないからです

「税金の無駄づかいがー!!」を信じた政治家や一般国民が、ひたすら落札額を引き下げてしまったからです

具体的な事は言えませんが、私も談合の現場に居た事があります

ですから、現在の落札設定額が、大赤字なのはリアルに知っているのです・・・

例えば。10億掛かる工事を、8億でやれと言われているような状況です・・・

とても「無理」です

馬鹿正直な日本人が、今後の取引を台無しにしてまでその場の利益のみ追求する様な談合は通常有りませんでした

殆どの場合適正価格です

ただ、各社持ち回りしていただけです・・・

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