友達以上恋人未満
第1章 出会い
あっという間に公園を一周してしまい、
車をとめた場所までまで戻ってきてしまった。
私はすぐ車の鍵を開けようと思ったけど、
彼はその辺のベンチに座って月を見上げた。
数秒みつめたあと、
思い出したかのように私を見つめた。
いけん、この角度じゃ顔が影になって見えん。
そう言って彼は立ち上がって、
私の目の前に立った。
そして私を少しみさげて、
これなら月に照らされてよー見える。
って言って片手で私の頬を触った。
私はすこしびくっとしてしまった。
キスされるかと思った。
彼はすぐ手をどけたが、距離は離さない、
嫌なん?照れてるん?どっち?
私は何も言わなかった。
するとぎゅっと抱きしめられた。
きつくも軽くもなく、
ぎゅ
っと。
心地よく思った。
でも、あ、やばい。とも思った。
彼が少し腕の力を抜き、私から離れ
私の顔をみて言った。
照れてるんやん、かわいな笑
またくしゃっと笑って私の頬を触った。
あ、また照れた!
彼は面白がって何度も顔を覗き込みながら頬を触った。
そしてもう一度、
かわい。
って言って抱きしめてくれた。