友達以上恋人未満
第8章 元戻
「もし良ければ、
この名刺の番号に連絡を一度いただけませんか?
無理にとはいいません。
お任せします。」
私はなんと言葉を返せばいいかわからず、
たた無言で名刺を受け取っていた。
私がゆっくりした動作で名刺を受け取ると、
では、と一言のこして、
お客様は帰っていかれた、
彼のお兄さんが、
私にいったい何の用があるというのか。
彼に、なにかあったのか。
それとも、あの時彼の体調を崩す
原因を作った私を恨んでいるのか。
慰謝料でも請求されたらどうしようとか、
もう色んなことを考えていた。