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「どうされましたか？」



私が聞くと、

そのお客様は少し周りに人がいないか

確認するような仕草をした後、

こう言った。










「弟が、よくあなたのことを

話してたんです。」








弟？？










「急に、しかもお仕事中に

すみません。




私はこうゆうものです。

あ、別にナンパとかではなくて笑




結婚して妻のところに養子に入ったので、

苗字が変わってしまいましたが、

あいつの実の兄です。」






そう言ってお客様は

名刺を差し出してきた。








彼の、お兄さん。







彼が3人兄弟の末っ子だということは

聞いたことがあった。






でも、なぜお兄さんが

今、私に話しかけてなどくるのか。






私は、やっぱり彼と関係があったことに

今までの違和感を納得させることができたが、

心のモヤモヤは別の部屋で

混乱し始めていた。