ひざカックン
第6章 なついあお
彼女は氷を入れたオレンジジュースを出してくれた。
僕がジュースに口をつけていると
「さっそく、やってみよっか」
と彼女は言って、彼女の飼育ケースからナメクジを取りだし、僕の飼育ケースに入れて、二匹のナメクジが合わさるようにした。
「…これでよし、っと」
「上手くいくかなぁ?」
「どうかな…タイミングと運かな?」
「相性もあるかもよ?」
「雌雄同体に?!」
彼女は、あはは、と笑った後
「雌雄同体で、両性具有だと本当に恋愛感情はないのかしら?ただ機械的に遺伝子の交換をするのかしら…?」
と言って、う~ん、と考えこんでしまった。