山岸君と照井君
第10章 意識して―――……。
「///なっ!!」
俺は、その姿を見て!!焦った!!
いくら、家庭教師でも―――…
教え子の手を…しかも、男の手を握るなんて――――…
「―――――…ね?苑君…私の手だって…安心するのでは?
苑君は……かわいい所がありますからね…」
ニヤリと俺を見る米屋に…俺は拳を握る―――――…
「―――――……」
山岸は、繋がれた左手を見ながら…無反応…
え―――――…山岸…
手を繋げたら――――…
誰でも…いいのか?
胸の奥が…チクチクと痛む――…
「動揺…するって事は……
そ〜なのかな?照井君…」
ゾクッ―――――――…
低く…脅すような声――…
突き刺さる…針のような視線―――――――…
やばい…迫力で負けそう――…
負けそう…?
「―――…あんた…まさか…」
「――――…君は…苑君の様に…鈍感ではないらしい…」