山岸君と照井君
第4章 独り占め―――…。
「待った〜〜〜〜〜〜♪」
「照井君!!待ちくたびれたぞ!!」
予想通りの答えだ〜〜〜〜!
「山岸…そこは、“ううん、今来たところ♪”って返すのが決まりだろ?」
「――――…それこそ…ベタな返しではないか?」
う゛…そこのやり取りの有無は…知ってるのか…
まったく……
こいつは…何を知っていて…
何を知らないんだか―――…
「つ〜か…まだ…時間じゃね〜し…」
「当たり前だ!!時間前行動は基本だ!!
自慢じゃないが!10分前にはいたからな、僕は!!」
はぁ?…早くないか?
俺が早く来なかったら…
こいつ…30分待つつもりだったのか?
「しかし、照井君が時間前行動が出来る常識人で安心した!
僕を待たせるとか、考えられん!!」
「山岸…お前は…いったい何様だ?」
「うるさい!!」
ったく――――――…
面倒臭いヤツだなぁ〜…
でも―――…
声をかけた俺を見つけた…
山岸の…
ホッとした様な…
パッと明るくなった……
あの…笑顔は――――――…
なんだか…グッと…
キタ―――…