山岸君と照井君
第42章 番外編⑤―――……
「―――…命令してください…岳心さん…」
米屋の…少し寂しそうな目が…俺をとらえる…
「―――…暑いから……
脱がせろ――――――…」
俺の…我が儘な命令に……
米屋の顔は、パッと明るくなる!
忠犬――――…確かに…
「はい…かしこまりました」
米屋は、食卓から立ち上がり…ソファの床に…膝をたてしゃがむ…
まっすぐ…俺を見つめる……
「―――…私は…貴方の僕(しもべ)ですから…
貴方は、気にせず…可愛い命令を私にすればいいんです…」
ビールをそっと…俺の手から受けとると―――――…
テーブルに置いた…
「――――…なんか…俺は、米屋にしてもらってばっかりだなぁ〜って…
飯もだし…家事とか―――…
しかも…我が儘まで…」
俺は、申し訳ないと思いながらも……
この状況が居心地いい…
それに……
米屋の…執着心が――――…
俺を、俺らしく生かしてくれているきがする…
“殺したい”と…思われるくらい……
愛されたい――――――…
そんな…俺の我が儘…