山岸君と照井君
第45章 うっかり―――……
「で、僕なりに推理してみたんだ!
“が”だと…文字を濁らせるから…
“か”にして…濁らない澄みきった誓いを立てたのかなぁ〜って!!
なんか、感動しない?
純粋なまっさらな“愛”って感じして素敵だなぁ〜ってね!!」
濁点って…濁るイメージだから…
濁点をあえてはずしたのかな?って僕は思ってる!!
「いや!違うな!!
教えられないって事は……ちょっとディスってるんじゃないか?
岳心の“が”の濁点が邪魔とか?
ほら、岳心さん嫌味が多いから!!
“嫌味”が取れますよ〜にって願いを込めて!“が”から濁点の取って“か”にしたとか?!」
まさかぁ〜……
麟太郎さんが岳心兄さんにそれを願うかなぁ?
「ほほぅ……少年……
君の…店名の由来の推理はそうか――――――…」
「「え――――――…」」
恐る恐る…僕たちが振り向くと…
能面の様な……涼しい顔で…
岳心兄さんが………立っていた…