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風景画

第19章  夜長月 ③




風のゆくえを

花に問うてはならない



ただ

消えゆく声を

見送るばかりの哀しさだから



想いのゆくえを

花に問うてはならない



祈りを受けて

限りの刻を

彩るばかりなのだから



天を仰ぎ 地にそよぐ

儚い命に

問うては、ならない…







(了)


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