テキストサイズ

風景画

第44章  雪待月 ④




早暁の静かな冷気は

陽の高まりに

ぬくもりながら

やがて色なき風となる



交錯しながら刻む暦は

ゆるやかな季節のうつろい…

あなたへの想いもつのる



傍らの楓のひと葉

ひたすらに焦がれる熱で

秋の形見に染め上げる







(了)



ストーリーメニュー

TOPTOPへ