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風景画

第48章  雪待月 ⑥




凍える夜に見る夢は…

煉瓦づくりの大きな暖炉



ぱちぱちと

火の粉が爆ぜる前で

マシュマロが甘く溶け

舌を灼くほどの

ココアで満たしたカップを

両手で包む



窓の外には冬の星座



あなたとふたり

頬に熱を映しながら

ただ

言葉なく

緩やかな時間に身を任せる

いつまでも・・・



そんな 絵本のような夢







(了)



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