テキストサイズ

風景画

第64章  初空月 ③




凍える夜は

グラスに満たしたスコッチで

夢を見る



十二夜の月が浮かぶ空…



氷が洩らすあえかな響きを

ひとつ またひとつ

重ねるごとに

闇は琥珀の色を増し

身も心も

甘美な夢に抱かれてゆく



あなたの幻に、つつまれる…







(了)



ストーリーメニュー

TOPTOPへ