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風景画

第3章  七夜月




空を翔んでいた…

雨音が忍び込む夢の中



私は白い鳥になり

風に向って羽を広げる

ふわりと体が宙に浮き

ひと息に舞い上がる



空高く静寂の世界…

そして

隣にはあなた

強く風切り音を響かせる



眼下に広がる海の碧

あなたの羽に色を映して

陽に輝く



羽ばたきの音を重ねながら

わたしたちは

いつまでも、翔んでいた



幸せな ただ幸せな一夜の夢…







(了)



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