テキストサイズ

風景画

第72章  麗月 ③




春の嵐が残したものは

咲き急ぐ花の戸惑いと

風音に重なる鳥の声



そして…



白波たつ水面に浮かぶ

小舟ひとつに

心奪われ 想い哀しく…



つのるばかりの恋しさに

ただ 夕闇の中立ちつくす







(了)



ストーリーメニュー

TOPTOPへ