テキストサイズ

風景画

第72章  麗月 ③




ゆらめく灯りを映して

朱色に染まるグラス



今宵 火の酒に

咽喉を灼かれて見る夢は

降りしきる雪と

微笑むあなた



焦がれて伸ばす指先を

すり抜ける…



届かぬ夢は美しく

儚さゆえに狂おしい







(了)



ストーリーメニュー

TOPTOPへ