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風景画

第77章  桃月




夜更けて吹き始めた風が

今

強く唸りをあげる



心ざわめき

虚空に

あなたの名を呼べば

ただ 闇が揺れるばかり



連れてゆけ

愛しい人のもとへ

胸の焔で凍夜を溶かせ







(了)



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