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風景画

第102章  星月 ③




雨が降り始めた…


午前3時9分



夜の中

ひとり

とり残された心地して

窓ガラスに額を押しあてる



流れ落ちる銀の糸

闇を重ねて濡れる空



ここにいてほしいのは

ただひとり

けれど

雨音ばかりに包まれる



夜明けも、遠い…







(了)



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