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風景画

第7章  七夜月 ③




浅い眠りに感じる…

冷たく冴えた空気



それは

熱を抱えたままの

夜が立ち去り

夜明けを迎える前の

ほんのわずかな間



何ものかが

冷たい裳裾をひるがえしたようで

心地よくも妖しく

五感に響く



今も 眠りの中にいる

あの人を想い

私は

ふたたび 目を閉じる







(了)


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