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雨のち曇り、時々晴れ【ARS】

第1章 タオル【翔】

「翔さんにしては、珍しい香りだね。ベリーの香り…?何ていう名前の柔軟剤?」

「あの…、外国製のだよ。名前は忘れた…。」

潤は、しどろもどろの俺を不思議そうに眺めた。

「じゃあ今度教えてよ。俺、この香り気に入ったから。」
「わかった。」
「絶対だよ、翔さん。」

潤は、タオルを鞄にしまうと、メイク室へと消えて行った。



「ふう…。」

俺は、ため息をついてソファに体を沈めた。

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