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雨のち曇り、時々晴れ【ARS】

第1章 タオル【翔】

あの時、タオルに俺のすべてを放出した。

白い体液がべっとりついたタオルの上で、潤の匂いと俺の匂いがひとつになった。

俺は、絶頂の興奮状態とは一転して、ひどい罪悪感にかられた。

潤を汚してしまった。
潤をけがしてしまった。

俺は、洗面所に駆け込みタオルをじゃぶじゃぶ洗った。
俺の体液が流れ落ちても、まだ俺の匂いが残っている気がしてならなかった。

俺はその足で近くのスーパーに駆け込み、一番香りの強そうな柔軟剤を買った。

絶対に、タオルに俺の匂いを残してはならないと…。

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