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雨のち曇り、時々晴れ【ARS】

第33章 このままもっと【翔・潤】

潤「真保…。」

僕は、われにかえった。

真保はこんな僕を見たら、なんて思うだろうか。

潤「……。」

僕は、一気に自己嫌悪におちいった。

潤「翔さん、ごめん…。」

僕は翔さんを離すと抱き上げ、タオルで拭いてベッドに寝かせた。

窓を見ると、昼間の快晴とは打って変わって黒くて厚い雲が立ち込めていた。

潤「パジャマを取って来るよ。」

僕がベッドルームを出ようとした瞬間、鋭い稲光とともに、地面を割るような雷鳴がとどろいた。

翔「うわあっ!」

翔さんが、悲鳴を上げた。

翔さんは体を起こし、転がるようにベッドから落ちた。

潤「翔さん!?」

僕が慌てて駆け寄ると、翔さんは僕にしがみついた。

翔「ゲリラ軍の爆弾が…! 逃げろ!」

翔さんは、錯乱していた。

海外でゲリラ軍のテロに巻き込まれた記憶が、雷鳴によって思い出されたようだ。

潤「大丈夫だよ、翔さん。あれは雷だよ。爆弾なんかじゃないよ。」

翔「はやく逃げろ! はやく!」

潤「大丈夫だよ。ここはハワイだよ。」

僕は翔さんを抱きしめ、一緒にベッドに入った。

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