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雨のち曇り、時々晴れ【ARS】

第33章 このままもっと【翔・潤】

潤「はあ…、はあ…。」

破れそうに速く打つ心臓が落ち着くまで、しばらく時間がかかった。

潤「はは…、若いつもりでも、やっぱり歳だな…。」

翔さんから体を放しながら自嘲しても、翔さんは笑わなかった。

翔さんは、目を薄く開けたまま、動かなかった。

潤「翔さん?」

翔さんは、答えなかった。

翔さんの頰は紅潮し、口もとは微笑んでいるように見えた。

潤「翔さん? 翔さん!」

翔さんの体を揺さぶっても、翔さんの体は力なく揺れるばかりで。

重ねてみた唇からは、息はもれては来なかった。

潤「翔さん…。」

僕は、翔さんを抱きしめて横になった。

何度も何度も翔さんにキスをした。

何度も何度も翔さんの髪をすき、頰をなでた。

翔さんのにおいをかぎ、ほのかに残るぬくもりのすべてを受け止めた。

だんだんと空が白く明るくなりだした。

僕は、翔さんの体をきれいに拭いて、下着とパジャマを着せた。

自分もルームウェアを身につけると、部屋の電話を取り、フロントに電話をかけた。


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