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雨のち曇り、時々晴れ【ARS】

第2章 タオル【潤】

俺は、ジュニアに入った頃から翔さんにまとわりついていた。

その頃から翔さんは頭がよくてカッコいい、俺の兄貴だった。

「翔くん!翔くん!」

まだチビだった俺は、いつも翔さんを見上げていた。

「はいはい、潤。」

翔さんは、そんな俺を面倒くさがらず相手をしてくれた。

俺は、ひとときたりとも翔さんから離れなかった。

嵐として活動していくうちに、だんだん俺も成長した。

いつの間にか、翔さんの背を追い抜いていた。

ドラマの主演も何本もやった。

コンサートの演出をするようになり、翔さんに指示を出すようにもなった。

もう今は翔さんにまとわりついたりしない。
俺は大人になったんだ。

「でも、でも…!」

俺は、翔さんが誰かのものになるのは許せなかった。

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