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雨のち曇り、時々晴れ【ARS】

第2章 タオル【潤】

翔さんに彼女がいるのはいい。
恋愛は自由だ。
そう思っていた。

だが、結婚は違う。
本当に、翔さんが誰かのものになってしまう。

「そんなの、嫌だ…。」

手元のタオルからただよう甘い香りが、翔さんらの別れの言葉のように感じられる。

「翔さん…。」

俺は、あの日のことを思い出した。



「翔さん、大丈夫!?」

翔さんが、VSの収録でセットから落ちた日。

俺は一番に翔さんに駆け寄った。

「ごめん、大丈夫だから!」

明るく振る舞う翔さんが心配でならなかった。

収録が終わって、翔さんにぶつけたところを見せてもらった。

内ももだった。
さすがにスキンシップの多い俺達でも、そんなところをまじまじと見たことはない。

俺は、ソファに腰かける翔さんの膝を割って体を滑り込ませた。

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