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雨のち曇り、時々晴れ【ARS】

第2章 タオル【潤】

翔さんの膝の間にひざまづくと、俺は翔さんの匂いに包まれた。

ゲームのあとで、汗をかいている翔さんの匂いが、まるで俺に降り注いでいるようだ。

翔さんの香水はシトラス。
長年、翔さんはこの香水ばかりだ。

翔さんが打ち付けた内ももをそっとなでる。
翔さんの内ももは白く、筋肉がむっちりと盛り上がっている。
肌は少し汗ばんで、しっとりしている。

下から見上げる翔さんは、顎のラインや太い首が男らしい。

こんな風に、翔さんを見上げるのはいつ以来だろうか。

一瞬、あの頃のように翔さんに抱きつきたい衝動にかられた。

『翔くん!翔くん!』
何も考えず体を預け、甘えたい気持ちを押さえた。

「湿布あるよ。貼ってあげる。」

翔さんは断った。自分でできる、と。
でも、俺は翔さんに貼ってあげたかった。
親切の押し売りだとわかっていたけど、翔さんのために何かしたかった。

『Jに貼ってもらいなさいよ。』

ニノが俺に援護してくれた。
翔さんも、しぶしぶ納得してくれた。

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