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雨のち曇り、時々晴れ【ARS】

第9章 &【智】

翔ちゃんは、俺の家に荷物を運んでくれた。

「個展、頑張ってね。」

翔ちゃんは、それだけ言うと帰ってしまった。

俺は、ちょっと寂しかったんだ。

だから、絵を描いた。

寂しい気持ちを絵の具に溶かして、絵を描いたんだ。

でも、出来上がった絵は、ちっとも寂しくなくて。

なんかほんのり幸せで。

あたたかで。

まるで今日見た夕焼けみたいだった。

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