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雨のち曇り、時々晴れ【ARS】

第1章 タオル【翔】

収録が終わり、俺は自宅に戻った。

リビングのソファに鞄を投げ出し、その中から新聞とタブレットを取り出そうとした時…

スポーツタオルが出てきた。



「これ、潤のタオルだ…。」



あの時、焦った俺は訳もわからず手元にあったタオルを使った。
混乱したままの俺は、それを持って帰ってきてしまったようだ。



そのタオルからは、香水と、かすかに汗の匂いがした。



その瞬間、控え室でのことがフラッシュバックした。

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