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凍夜

第2章 恥辱



私は昔から、あまり体が丈夫ではなく、ベッドに伏していることが多かった。


そんな時、ユキは母性本能丸出しで、スーパーの袋を沢山抱えこんで、私の部屋へ駆けつけてきた。

台所に立つ、ユキの小さな後ろ姿が、てきぱきとして、いつものユキらしくなくアンバランスで面白かった。


ユキの作るオムライスが、とにかく甘くて懐かしい味で、わざわざハタまで立ててくれたから、私は童心に帰って、全部たいらげた。

そんな私を、ユキは終始ニコニコしながら見つめ、それが、とっても暖かくて、私はホッとした。

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