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凍夜

第2章 恥辱


タクシーの窓から、過ぎ行く町並みを眺め私は、落ち着きを取り戻し始めていた。


降りた所は、異世界だった。



きらびやかなネオンが瞬いて、夜なのに空が明るかった。沢山の人が行き交い、どこからともなく歌声や笑い声が聞こえ雑然としていた。

私は、上を見上げながら、キョロキョロしていた。

おじさんは、私の手を引きながら、道に立っている男達に、「よぉ!」とかわるがわる何度も挨拶を交わしていた。


白い大きなお城みたいな建物に、思わず私が、感嘆の声を上げると、おじさんが「ここだよ。」と私に笑いかけ、私とおじさんは、入り口のドアを開け、赤い絨毯を踏んだ。

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