
凍夜
第2章 恥辱
「キレイに洗ってあげる。いらっしゃい。」
アリサさんに手を引かれ、金色の真ん中が割れたイスに座った。《変な形をしてる》
そう思った。
たっぷり泡立てた、生クリームみたいな石鹸で、体の隅々まで洗ってもらった。
「美味しいもの食べてくるのよ♪」
アリサさんが笑った。
お風呂から上がると、ドレスが届いていた。
「かわいいねぇ~♪」
アリサさんが背中のファスナーを上げてくれた。
私は、可愛いドレスを着せられて、おじさんの行きつけのステーキハウスのV.I.P. ルームでカットステーキを頬張っていた。
おじさんは、私の頭を撫でながら「もっと食うか?うまいか?」と何度も訊いては、大きなジョッキに入ったビールを何杯も飲んでいた。私は、オレンジジュースをピンクのコサージュがついた太いストローですすり上げ、笑うとクシャクシャになるおじさんの顔を見て微笑んでいた。
